研究科委員長より

メディアデザイン研究科への招待
―破壊的創造性でイノベーションを創出する

メディアデザイン研究科(KMD)は、イノベ ーションを自ら生み出し社会に向けて価値を創出する能力を持つ「メディア・イノベータ」の育成をミッションとしています。メディア・イノベータは分野や国境の枠を超えてグローバルに活動し、21世紀の創造社会を先導していきます。

慶應義塾大学大学院
メディアデザイン研究科
委員長 稲蔭 正彦

加速する創造社会

21世紀は、産業革命以来の社会のシステムが大きく変動することを余儀なくされていく時代。国家や産業の枠を超えて人々の活動は広がり、大学も分野を超え国境を超えて連携を始めています。この急激な変動を乗り越え、新しい社会を生み出すには創造性が不可欠であり、経済活動をはじめとする社会の重要な仕組みを変える活動すなわちイノベーションが求められています。KMDは従来からの問題解決型ではなく、新しい価値を社会に提案するイノベーションによって新規に市場を創り出すための研究と教育を行っています。

KMDでは、破壊的イノベーションを起こすために様々な手法を用いて独創的なアイデアを発想し、プロトタイプを何度もつくる作業(MAKE)を行います。それに止まらず、プロトタイプを社会に届ける研究と実践(DEPLOY)を行います。また実際に社会にイノベーションを提供した後、その成果の社会的インパクト(IMPACT)の研究と実践も行っています。この一連のプロセスを支えているのが破壊的創造力(クリエイティビティ)であり、それは様々な視点から物事を捉えて新しいアイデアや表現、プロセスをゼロから生み出し、ユニークな社会的価値を創り出す力です。

社会的インパクトの追求

KMDでは、ゼロからイノベーションを創造し、それが市場に提供されて社会的インパクトを生み出すまでの、一連の展開を実践していきます。これを「リアルプロジェクト」と呼び、KMDの活動の中心となっています。学術的な貢献を超え、新しい製品やサービスなどのビジネス展開や標準化、制度改正の提言など、グローバルな創造社会へのインパクトを目標としています。

リアルプロジェクトでは、地域間のコラボレーション手法やグローバルに通用する共通性の把握、地域性に適応するための順応力などのトランスナショナル・マインドを養うとともに、イノベーションの創出を目指します。様々な専門性や文化価値で構成されるダイバーシティのあるチームを組織し、その力を最大限発揮するための21世紀型リーダーシップの経験を積む実践的な学びの場としても位置づけられています。

国際人としてのグローバルリーダー

グローバル化する社会では、地域の特有な文化や経済価値を理解し、地域間の文化価値の差を尊重でき、さらには専門分野の枠を超えてコラボレーションできる人材を国際人と呼びます。国際人には共通言語としての英語力、知性、マナーなどに加え、地域性を理解する力が求められます。そのため、国内外にKMDの拠点および提携拠点を設置し、国際的なパートナーとのコラボレーション・プロジェクトを実施しています。また、共通言語としてプロジェクト遂行に必要な英語力を獲得するための科目も設置しています。